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コラム一覧へ戻る公開日
2025年03月21日
13:17
更新日
2025年03月21日
13:17
イチ押し ツヨカワ女子レーサー 登みひ果選手(25) 2世選手だが8度目の受験で合格の〝遅咲き〟

©boatrace
イン戦が安定し、目下、急成長中
母の背中を見ながらボートレーサーに憧れ、念願をかなえたのが登みひ果(131期・兵庫支部)だ。童顔のため高校生ぐらいにしか見られないが、実は25歳。
母は元女子レーサーの、みつよ(2016年11月引退)。「母は仕事も私生活も楽しんでいた」という生き方に憧れ、高校(兵庫県立尼崎小田高校)時代から「将来はボートレーサーに」は自然な流れかもしれない。
「ケガもあるし、厳しい世界だけど、自分がやりたいなら行きなさい」と母の後押しもあり、心を決めた。
ただプロレーサーへの道のりは甘くはなかった。高校を卒業後もアルバイトを続けながらチャレンジするも不合格続き。「何度も落ちて心が折れそうな時もあった」が、「何としてもプロのレーサーに」の執念が8度目の受験で実った。
養成所時代は勝率4点台と成績が上がらなかったが、「ここまできて途中でやめるわけにはいかない」の強い思いで1年間の訓練を乗り越えた。
22年11月24日の尼崎2Rでデビュー。翌年の7月10日の桐生1Rで、6コースから豪快なマクリを決めプロ初勝利を飾った。
その後も師匠の和田拓也(113期)の下で練習に励み、ターンスピードにも威力を増し、期ごとの勝率も着実に上昇。今期(昨年11月~)は無傷のため成績も安定し、勝率は4点台に伸ばしている。
特にインコースに入った時は12戦6勝2着2回(過去6カ月)の好成績を残す。今後の課題はフライングだろう。スタートは平均コンマ20前後と速い方ではないが、毎期1本切っているのはもったいない。
3月は地元の尼崎オールレディース(18~23日)に出場中。さらに5月に行われる常滑G2第10回レディースオールスター(5月13~18日)にもファン投票45位で初めて選出されている。
昨年は3回、今年も1月の尼崎で準優に進出していることから、初優出は遠くはない感じがする。遅咲きながら、急成長中の2世に期待したい。