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ここをチェック 女子戦の主役たち 西橋奈未選手 28歳 大ケガから驚異の復活を見せる人気者

©boatrace

インコースでは別格の強さ。ダッシュ戦がの勝負弱さ解消が課題

 実力と美貌を兼ね備え、ボート界指折りの人気者になっているのが西橋奈未(119期・福井支部)だ。

 ファン投票で選ばれる常滑GⅡ第10回レディースオールスター(5月13~18日)は浜田亜理沙に次ぐ2位で選出。続く丸亀SG第52回オールスター(5月27日~6月1日)も女子ではトップで選ばれ、昨年に続き連続出場を決めている。

 順風満帆に見えたが、3月15日の丸亀12Rでアクシデントが起きた。4番手を追走し、2周1Mで3番手の艇と接触し転覆。頭蓋骨骨折と額を15センチ縫う大ケガで1週間入院、ファンをヒヤリとさせた。幸い、視力や合併症など問題はなく、驚異的な回復力で4月上旬の宮島GⅠ「71周年記念」では元気な姿を見せた。

 その宮島では病み上がりとは思えない走りで中盤3連勝。男子の強豪相手に得点率5位で予選突破。準優(11R・2号艇)は5着に敗れたが、最終日の3Rも逃げて1着と暴れまくったものだ。

 西橋のアクシデントは今回が初めてではない。

 2022年の8月11日のびわこ6Rで転覆し、眉間を10針縫う大ケガ。女性にとって顔は一番大事なところなので精神的に大きなダメージを受けた。しかし、このときも2週間後の福岡では元気に復帰している。

 タフでメンタルも相当強い西橋。目下5期連続A1を続けているが、では強みと課題はなにか。

 成績アップの要因はスタート力だろう。平均タイミングはコンマ14と抜群の切れ味だ。これを武器にインコース(直近半年間)は21回入って1着15回と別格の強さを見せる。

 さらにターン力にも威力を増し、2、3コースからの勝率も格段にアップしている。

 しかしスローのうまさとは逆にダッシュ戦での勝負弱さが目立つ。アウトでいかに着をまとめるかが今後の課題といえるだろう。

 今期(昨年11月~)勝率は6点台半ばをマークし、来期(7月~)のA1は安泰。

 今年は、でっかい仕事をしてくれそうな予感がする。