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コラム一覧へ戻る公開日
2026年10月06日
17:29
更新日
2026年10月06日
17:29
みんなのボートレース学校 34 常に「体重」と戦っているレーサーたち
直線の競り合いはやはり軽い方が有利
そのメリット・デメリットはなにか
ボートレースで勝敗を大きく左右する要素の一つがレーサーの体重だ。軽ければ軽いほど有利とされている。体重が軽いほうが艇が水面と接する面積が少なくなって水の抵抗が減るので、その分加速しやすくなるため、スタートダッシュや直線でスピードが出やすくなるからだ。
体重に関する規定のなかった1990年代以前には少しでも体重を軽くしようと極端な減量を行い、その結果、健康を害する選手も珍しくなかったという。そこで、選手の健康を守るべく現在では男子52㌔、女子が47㌔の最低体重が定められ、無理な減量をなくそうとしている。
もちろん、体重がこの52㌔、47㌔をオーバーしていても特に問題はなく、レースにも出られる。事実、規定の最低体重を5㌔以上オーバーしていながら常にA級をキープしているトップレーサーも少なくない。体重が重い選手にも有利な点がある。
それは、スピードが出る代わりにターンの際に艇が安定せず流れやすくなってしまう軽量の選手に比べ、体重が重い分ターンが流れずにしっかりできるという点だ。淡水に比べ、浮力が大きい海水のレース場(平和島、児島、下関など)では、重い体重が“武器”になることもある。
とはいえ、多くの選手はレースで勝つためにより軽い体重をキープしようと日頃から徹底した体重管理を行っている。
特に選手の力が拮抗するSGなどの大きなレースになるとその傾向が強くなる。例えば、日頃は62㌔前後という艇界でもトップクラスの重量でレースに出ているA1級の海野康志郎選手(山口)は昨年8月に行われたSGレース「ボートレースメモリアル」で初日には約5㌔減の57㌔で参戦。3日目までにはさらに4㌔減らして53㌔と、勝利への執念を見せつけたものの、誰の目にも限界を超えての減量が明らか。げっそり頬がこけたその表情は痛々しかった。
また173センチと長身のSGレーサー白井英治選手(山口)は減量のため、レース前は1食しか取らないことで有名だ。
食事会の席でも水以外は口にしないという別のベテラン選手もいる。見えないところでの減量の苦労は並大抵ではないのだ。