• TOP
  • コラム

COLUMNコラム

コラム一覧へ戻る

グランジ大さん(上)「夫婦ボート」奥さん(椿鬼奴)には時々嘘をついてます(笑)

グランジの大さん

 第1回は特別インタビューとしてお笑いトリオ・グランジの大さんが登場。全国24場のうち23場にすでに足を運び、勝負しているのは年間6000レースというボートの鬼。だからというわけではないが、夫人の椿鬼奴さんとボートレースを楽しむ「夫婦ボート」について語ってもらった。


 コロナ禍になってから各ボートレース場がユーチューブの配信を始めました。僕はとくに宮島ボート、下関ボート、戸田ボートなどに呼んでもらうことが多く、7月には奥さんと2人で下関ボートで生配信をやりました。「夫婦ボート」です。奥さんは僕の情報を聞いた上で舟券を買っています。フィーリングで買っている感じだけど、結構、当てますね。


 僕が1レースで賭ける金額は多くて1万円、平均では5000円から6000円です。でも、奥さんに言わせると1万円なんかとんでもない、5000円もダメ、1レース2000円(!)って。まあ、それが普通の感覚ですよね。でも、彼女はパチンコが好きで、夢中になると朝から晩まで打ち続け、8万円負けたなんてこともあるんですけどね(笑)。

夫人の椿鬼奴さん(右)と(提供写真)

僕のイニシアチブは0%、奥さんが100%

 奥さんとボートをやってる時は僕のイニシアチブは0%。奥さんが100%だからすごく気を使います。実は奥さんには嘘をついてます(笑)。1点100円とか200円の舟券を見せて、同じ買い目を違う金額で別に買ってこっそり隠しておくとか(笑)。でも、こんなこともありました。1万円賭けて3万円くらいの払い戻しになった時に正直に言ったら、3万円、全部よこせって。だけど、儲かったのは2万円じゃないですか。「私があなたの面倒を見ていることが多いから」というのが理由なんですけど、これじゃ、まるで恐喝ですよね(笑)。


 僕は借金が話題になることが多いけど、自慢じゃないけど現役です。返すことはできる。3カ月もあったら真っ平らにできると思います。でも、不思議なもんでこれまで数十年、借金がない人生が一日もなかった。だから借金がなくなった後に自分はどうやって生きていけばいいかよくわからない。むしろ借金があるから生きていられるというか、僕にとっては借金が道しるべみたいなものです。


 番組に出た時は借金は120万円ぐらいと言っています。借金は僕にとって絆だから、120万絆。僕は死ぬまでうだつが上がらず、奥さんの尻に敷かれて、ちょこちょこギャンブルをやって、借金があって、安酒を飲んで死んでいくという人生が理想。でも、周りから「奥さんが稼いでいるからいいよね。ぜいたくな生活ができて」みたいに言われるけど、実は仕事も結構やっているんですよね。世間的には無職ってことになってますが(笑)。


 今は1年間に5000から6000レース買って、回収率は約80%。絞って買ったらもっと当たる、勝てるんじゃないかと思っていますが、投票の締め切り時間に追われ、考える時間がない(笑)。ボートレースをやっていると、とにかく毎日が本当に忙しいです。


(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)


▽グランジ 2005年に結成したお笑いトリオ。メンバーは大、遠山大輔、五明拓弥。大:1980年、秋田県出身、妻はピン芸人の椿鬼奴。遠山:79年、北海道出身。五明:81年、千葉県出身。