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ここはどこ? ファミリー向け遊園地? いえいえボートレース尼崎(上)

アクアコンシェルジュがニッコリ

 18年ぶりの“アレ”へ盛り上がる阪神タイガースの本拠地・甲子園。そこから阪神電車で東へ3つ目の尼崎センタープール前駅が、ボートレース尼崎の最寄り駅だ。静まり返った夜には、浜風に乗って猛虎党の大声援が聞こえることもある。それほどの至近距離にある。


 だから7月に艇界のビッグレース「GⅡ全国ボートレース甲子園」を主催した時、施行者サイドは大喜びした。「甲子園といえばボートレース尼崎。第5回にしてようやく開催できた」と場内にマウンドをつくったり、出場選手紹介で野球のユニホームを着たレーサーたちがウグイス嬢のアナウンスで登場するなど、お隣さんの意地とプライドを演出で見せつけた。


 駅の改札を出ると、すぐ左に「センプルピア」がある。2013年にオープンした外向け発売所。本場が非開催の日でも、1日最大9場の舟券を売るからファンにとってはありがたい。


 改札から本場へと直結する巨大な専用通路。左側の壁にはモルディブ、ケマラなどで撮影した写真家・通山多恵子氏の「南の楽園・海中散歩」の写真が84点。右側には4~5歳の園児が描いた絵や地元の高校の美術部が制作した壁画がぎっしり。鑑賞しながら歩くと、正門まで約5分の時間があっという間に過ぎる。

近畿初の遊具施設が人気(提供写真)

笑顔のコンシェルジュがお出迎え、お父さんもニンマリ

 いざ入場。満面の笑みで迎えてくれたのは、アクアコンシェルジュのAさんとZさん。来場者の案内や誘導、イベントのアテンドなどを仕事とする。


 「推しレーサーは地元の鈴谷一平選手。最近はよく活躍してますよね。さわやかな28歳のイケメンですし」とはにかむAさん。Zさんも「小さい頃、父親に連れられてよくここに来ました。地元女子の来田衣織選手に期待です。笑顔が輝いてかわいいし、ひと目ぼれです」と教えてくれた。


 1階通路の突き当たりには、親子で遊べる遊具施設「BOAT KIDS PARK モーヴィ」がある。昨春に近畿圏で初、全国で7番目の施設としてオープン。生後6カ月から12歳までが利用でき、料金は本場入場料を含む300円。平日が120分、土日祝が90分の入れ替え制となっている。


 「土日祝だと平均300人。みなさん楽しそうです」とスタッフ。子どもの笑顔、はしゃぐ声が勝負師たちの一服の清涼剤となっている。(つづく)