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進撃のルーキー 江戸川・小原聡将さんはジェットスキーの元日本チャンピオン

「今期でA1級にあがりたい」(提供写真)

小原聡将さん(江戸川/29歳・125期)

 日本モーターボート競走会が選出する「フレッシュルーキー」はファン注目の存在。登録5年以内、各場が推薦する期待のレーサーだ(各場2人以内)。前歴など多士済々なメンバーがズラリ!


◇ ◇ ◇


 ジェットスキー(水上バイク)の大会で、優勝3回を誇る日本チャンピオンだ。


 「父親に誘われて3歳からレーシングカートを始めたのがモータースポーツと関わるようになったキッカケです。父親はF1が好きでジェットスキーのショップや4輪バギーの販売代理店もやっていて、カートと同時にモトクロスバイクを始めてバギーに乗っていた時期もあります」


 ジェットスキーはその後、12歳の時。両親がアメリカで開かれたジェットスキーのワールドファイナルに参加。


 この時に小原さんもジェットスキーを初体験、レースに出場して11位になった。


 「世界大会は10位以上が表彰されます。あともうちょっとという気持ちもあって、その時に水上バイク一本でやっていこうと決めました。一人でオーストラリアに留学したこともあります。その成果もあって15歳の時に2つのクラスで優勝し、17歳の時にプロアマのチャンピオンになることができました」


 千葉工大進学後もジェットスキーを続け、世界を駆け巡った。迷ったのは卒業後の進路。


■同じ水上の競技、向いているかも…と


 「ジェットスキーのプロとしてやっていく道もありましたが、収入の面では現実的ではない。そんな時に父親がすすめてくれたのがボートレーサーでした。同じ水上の競技で向いているかもと思いました。戸田や平和島にも出かけ、大学の先輩のつてで選手の話も聞き、1年だけジェットスキーを続け、24歳でボートレースの試験を受けて合格することができました」


 だが、甘くなかった。


■まったく勝手が違いました


 「養成所では優秀賞ももらったけど、ジェットスキーとはまったく勝手が違いました。こう乗ればいいという感じが1ミリもなかった。ジェットスキーの癖が体に染み込んでいて、余計にうまく乗れなかったですね」


 デビュー4年目。A2級に在籍。フレッシュルーキーとして江戸川を走ることが多い。


 「この1年で少しだけボートがわかってきた気がします。ジェットスキーのチャンピオンと知って話しかけてくれる人も多くて励みになっています。江戸川は、日本一の静水面の多摩川と違い、川を利用しているので潮の満ち引きが影響し、風が吹いて水面も荒れる。ジェットスキーはベタな水面じゃないことが多いので、江戸川は僕には合っていると思います」


 目標は?


 「マクリより差しが僕には合っている。2、4コース、意外に6コースの成績も悪くない。できれば今期でA1級に上がりたい。やるからにはSGに出られる選手、活躍する選手になりたい。トップを目指したいです」


 好きな水面は他に平和島、浜名湖など。