• TOP
  • コラム

COLUMNコラム

コラム一覧へ戻る

鳥羽一郎さん(下)今年の8月後半は大穴が当たり過ぎて怖かった

歌手の鳥羽一郎さん

 舟券はいろいろ研究しています(笑)。


 ボートレースは圧倒的にインコースが強いわけでしょ。とくにGⅠとかSGとか上のレースになると、選手の腕がいいからインが強い。ということは、2着、3着を外さなければ大丈夫なんですよ。それを絞る。①から②③、②④、⑤を外して②⑥とか。結果は、ちょっと儲かっているか、ちょっと損しているかですよ。でも、もう少し配当がいいところを考えて①⑥⑤とか①④⑥とか。今はそういう買い方をしています。


 中には、これは①②③で堅いというレースもある。3連単の配当が300円とか400円しかつかないようなレース。そういう時は①③②だけ厚めに買って、それ以外は買わないで勝負する。


 ただ、それだけじゃつまらないでしょ。大穴を狙う決まった買い目もあるんです。②③④、④⑤⑥とか③④⑥(サンシロー)、⑤⑥③(ゴローさん)。それを100円ずつボックスで買う、ダメもとで。必ずボックス買いです。なかなか来ないけど、こういう舟券は来たらデカイ。何十万円舟券になることもある。それで結構とってます。


■家族も「お父さん、大丈夫?」って


 大穴をとった時は手帳に控えるようにしています。とくに大きな配当が当たったのが今年の8月後半。住之江、児島、平和島、宮島、唐津、蒲郡に芦屋。10日間くらいの間に13万、25万、27万の十万シュウから4万、8万の万シュウも。多摩川は間違って買った舟券が当たって大穴になったりした。ちょっと怖かったね。家族は「そんなに当たってお父さん、大丈夫なの?」って心配してました(笑)。


 だいぶ前だけど、一番儲かったのは戸田ボートに行った時かな。まだ手売りの時代です。3連単が当たって、3ケタになったかな。その日は払い戻ししてスーッとすぐ帰ってきました(笑)。


 でも、だからといって儲かっているわけじゃないんです。当たるとスマホ、テレボートで何レースも買うし、買う金額が太くなって、トータルでマイナスになる。つい買い過ぎちゃう。だからもう今日はついてないと思ったら、すぐやめる。何場もやらない。平和島なら平和島だけ、江戸川なら江戸川だけに絞って舟券を買う。もしくはナイターをやるなら、昼はやらずにナイター、それも1カ所だけと決める。のべつ幕なしにやっていたら、ギャンブルは絶対に勝てないと思います。


■儲かると買い過ぎて最後はマイナス(笑)


 もっとも、そんなふうに思うことができるようになったのは、最近の話ですけどね(笑)。ボートレース場はリニューアルされてどこもキレイになりました。子供たちが遊ぶことができる「Mooovi(モーヴィ)」なんてスペースもあります。おじさんがボールペンを耳に挟んで舟券を買っている昔のイメージはないですね。


 飲食店もいっぱいできて、どこで食べてもおいしい。故郷の津ボートで「高虎杯争奪戦」というレースがあって名前をつけた高虎定食というのがありました。今もあるのかな。生姜焼き定食です。三重は松阪があるから肉がうまい。昔は津ボートに行くと必ず食べていましたね。


 本場では舟券を売るシステムも変わったし、家にいながらにしてスマホで簡単に買うことができるテレボートもある。コロナ後で本場ではイベントなんかもいっぱいやってます。


 この前、下関ボートを見てたら「鳥羽一郎40周年おめでとう」というレースがあった。いきなり自分の名前が出てきたからビックリしました。個人協賛レースといってるらしいですが、一般の人がなにがしかのお金を払うとレースに好きな名前をつけることができるそうです。


 ボートレースは奥が深くて本当に楽しいですよ。


(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)