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女子王国福岡シリーズ(1)人気トップ女子レーサー大山千広選手の魅力と泣きどころ

素顔もすてきな大山千広選手(提供写真)

 女子レーサーは年々増えて現在は251人を数えるが、質、量とも群を抜くのが38人を抱える女子王国の福岡支部だ。その中で絶大の人気を集めるのが大山千広(116期.27歳)。実力も確実にアップ。大晦日決戦の多摩川プレミアムGⅠ「第12回クイーンズクライマックス」出場へラストスパートをかける。


 ◇  ◇  ◇


「チーちゃん」の愛称で親しまれ、愛嬌たっぷりの笑顔が好感度倍増。女子レーサーの中でトップの人気を誇るのが大山千広だ。それを証明するのがSGオールスターのファン投票。2019年から21年の3年間(22、23年は不出場)女子1位で選出。初日のドリーム戦に組まれた。


 ボートレーサーになるきっかけは母の博美(61期.18年10月1日引退)の影響が大きい。高校(近畿大学付属福岡高校)時代に「ボートレーサーになったらかっこいいし、楽しそう」と思うようになり、母と同じ道を選択。高校3年の時に116期を受験し、一発で狭き門を突破した。


■母を破って初勝利した2世


 14年にボートレース養成所に入所。15年5月に2世レーサーとしてデビューした。


 初めの1年間はFが先行し勝てない日々が続いたが、翌年の5月1日若松1Rで終止符を打った。母の博美がインコース。千広は4コースの親子対決は、千広が豪快にまくり128走目でうれしい水神祭(プロ初勝利)。母を破っての勝利は、一生の思い出に残るレースとなった。


 そして3年目の18年に13優出3Vをマークし新人王に輝き、続く19年の蒲郡「第33回レディースチャンピオン」でGⅠ初制覇を飾った。


 翌年の20年も年間5Vと大活躍。実力も着実にアップし、順風満帆かに見えたが、その後は毎期Fに悩まされ、21年前期と22年後期はF2。さらに昨年は10月24日の丸亀12Rで落水。後続艇に突っ込まれ仙骨、恥骨、座骨を骨折する大ケガを負った。


 驚異的な回復力で4カ月後の今年2月の蒲郡GⅡ「第7回レディースオールスター」で復帰。いきなり優出(6着)する快走を見せた。


 さらに期末の4月には4優出2Vの大暴れ。出走回数不足のため今期はA2に落ちているが、今年の賞金は2114万円(9月25日現在)で21位と着実に順位はアップしている。


 多摩川「クイーンズクライマックス」の出場を見据え集中力は切らさない。後半戦の追い込みは見ものだ。