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文化放送アナウンサー 髙橋将市さん ボートレースを熱く面白く 絶叫!絶叫!の実況中継

実況中の髙橋アナ

実況デビューは浜名湖のチャレンジカップ!ゲストは岩本勉さん

 リスナーの皆さまこんにちは!文化放送アナウンサーの高橋将市です。


 入社24年目で、現在は野球、ボートレース、競馬、駅伝、相撲などスポーツ中継を中心に活動しています。年甲斐もなく大声を出す実況スタイルですが、熱いシーンを目の前にすると、どうしてもそうなるんですよね。ボートレースの実況では絶叫の連続です(笑)


 ボートレースを含め公営競技とはあまり縁がなかったのですが、仕事で関わっていく中でだんだんと好きになりました。

 ボートレースの実況デビューは2008年、浜名湖でのチャレンジカップです。公営競技なので間違いがあってはいけませんし、ゲストの話をうまく回せるかなどといった不安もあり、結構緊張しました。プレッシャーを感じつつ、ドキドキしながら必死に実況し、気が付いたら終わっていたという感じです。


 ちなみに、その時の中継のゲストは「ガンちゃん」こと元プロ野球の岩本勉さんでした。初めてだから、ゲストは話しやすい人がいいだろうというディレクターの配慮です。岩本さんもサービス精神旺盛な方で、いろいろとしゃべってくれましたね(笑)


 浜名湖での本番を迎えるまでは、もちろん実況の練習をしました。ボートレース平和島でお客さんに紛れてスタンドに座って、一人でボソボソと小声で実況の練習をするわけです。

 また、テレビの音を消して、レースのダイジェストを見ながら一人で実況してみることも。こうした練習は今でもやっています。


元気キャラの髙橋さん

最初は、決まり手を瞬時に見極めるのに苦労しました

 最大18頭の競走馬が走る競馬実況を経験してからだったので、ボートレースの実況に慣れるまでそこまでの苦労はありませんでした。

 ただ、ボートの決まり手を瞬時に見極めるのが初めは難しかった。逃げ以外の決まり手がわかるようになるまではちょっと時間がかかりました。でも、たくさんレースを見ていれば、どこをどう見ていればいいかだんだんとわかるようになるものです。スタートのタイミングや、個々のレーサーが得意とする戦法、選手のターンの腕前など、選手の特性がわかってくれば、だんだんと実況がしやすくなります。これは他のスポーツの実況でも言えることです。


 また、ボートレース場によっても実況をする環境は全く異なります。やりやすいところもあれば、モニターを見なければ状況がわかりづらいところもあるし、夕日やナイター照明の反射でボート全体の色が見えづらい場合もあります。そういう時は、ボートや選手の微妙な特徴を捉えて、なんとか実況します。


 聞いていて面白く、臨場感が伝わる実況のコツは、とにかく熱くしゃべることです。また、競技としてのボートレースの面白さを伝えられるように、選手のバックグラウンドやテクニックを伝えることはもちろん、なるべく選手のインタビューなどの生の声を届けるよう努めています。


 好きな選手は、福井のベテラン・今垣光太郎です。ダッシュ戦が得意なレーススタイルに惹かれます。おとなしくて真面目な選手なのですが、カド位置からの強烈なまくりを見て好きになりました。今でも今垣選手がレースに出ていると、必ず1着付け、2着付けの“今垣応援舟券”を買います。チャレンジカップでは惜しくも優勝戦で6着に敗れてしまいましたが、グランプリへの出場権を得ることができました。


 年末の住之江はぜひ、今垣選手に注目してください! (つづく)