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ボートレース津 冠大会「鳥羽一郎争奪杯」にご本人登場

「当たってますか」と鳥羽さん

「兄弟船」熱唱に、元がとれた気分

 東海地区にはボートレース場が4場。愛知が常滑、蒲郡、三重が津、静岡が浜名湖で比較的近い距離にある。

 12月に出かけた津は、常滑から2駅のセントレア(中部国際空港)始発、所要45分の津エアポートラインでつながっている。旅打ちラインでもある。

 東京から津ボートへは新幹線で名古屋駅、そこから津駅まで近鉄特急で50分。津駅から津ボートまでは6キロ、タクシーなら15分、隣の津新町駅からはもっと至近だ。

 津ボートの名物はツッキードーム。入り口横、大時計のモニュメントの向こうに見える、津市の多目的映像ホールにもなっている。1階から4階まで出入り口があり、ホールは高低差が大きい見やすい造り。収容673席と一般ホール並みの施設だ。

 出かけた12月16日は23年で15回を数える地元が生んだスター、鳥羽一郎さんの冠大会「鳥羽一郎杯争奪戦」(一般戦)の初日だった。今や当所の名物企画である。初日にはご本人が来場して歌謡ショーも行われた。

 鳥羽さんには本紙のインタビューに何度もご登場いただいた。実弟の山川豊さんとの兄弟リレー連載や独自企画のインタビュー、昨秋には当面でボートレースの魅力についても語っていただいた。そこで、この機会にぜひにと取材にうかがったのだった。


津の名物でもあるツッキードーム

ショーの直後から3連勝! ご利益?

 東海地区のレース場は常滑以外の3場は海水と淡水の汽水。津ボートは新競技棟、ピットなどの施設改善が行われ、この開催が再開のシリーズだった。レース場は伊勢湾に面して造られ、バック側を見ると遠くに鈴鹿山脈が長くのびている。冬から春にかけては鈴鹿おろしの季節風の影響を受ける水面だ。この日は3、4メートルの向かい風が最終レースまで吹き続けた。

 6R前に到着。場内をウロウロしながら、舟券を買い、8Rと9Rの終了後に2回行われるステージを待った。海の男・鳥羽一郎の名曲「兄弟船」などを地元の海で聴くことができる、めったにないチャンスである。地元のファンは早い時間からやってきて、開場を早めるなどスタッフも大忙しだったとか。

 ステージが始まる前にスタッフの方に挨拶すると、待機していた鳥羽さんにお会いできた。

「当たってますか」と鳥羽さん。「7Rはハズレで」と頭をかいたら、笑顔で「当ててよ!」と激励された。

 さあ開演。高齢の父親や、日本レコード大賞新人賞を受賞した次男の木村徹二の話など鳥羽ファミリーの近況にファンはうなずき、「応援しているよ」と声が飛んだ。2回のステージでは紅白でも歌った「海の匂いのお母さん」や、待ってました! の「兄弟船」を熱唱。海で聴く「兄弟船」は最高! 上段までファンで埋まった会場は大盛況だった。

 終了後はいつものように舟券、メシで場内を歩き回る。

 津ボートの飲食店は3カ所にある。メインスタンド1階、左側の味ひろば「笑楽」では東海地区ならではのどて丼600円を。1マーク側のめん処「まるいち」では伊勢うどん500円と津ぎょうざ300円を発見! 伊勢うどんは太くて軟らかめのうどんを出汁と伊勢だまりの濃いタレで食べる独特な食べ物だ。以前、松阪競輪で食べて、その変わった食感に驚いたことがあった。特大の津ぎょうざは学校給食から生まれたご当地グルメだそうだ。

 さて、舟券だが、鳥羽一郎ショーを見た後の10Rから3連勝と幸運に恵まれた。この時は新エンジン、新ボートになったタイミング。エンジンのデータなどがない。しかも、初日では選手の簡単なコメントなどを参考にするしかない。何を舟券の材料にすればいいのか迷うところだが、こういう時は選手のランクとか直近の成績、展示タイムをチェックして素直に買うしかない。

 10RはインのA2選手①②を1着、2着3着に③④を加えた3連単のフォーメーション、12点を各500円。これは②①④で1450円。

 11Rは①から2着3着②③⑥の6点を各1000円買ってから、①から2着②③⑥、3着⑤を買い足し、①②⑤の決着5180円を300円。

 12Rは1着①⑤、2着3着に③④を加えたフォーメーション12点、各500円、これは①④⑤1370円。

 チョイ浮き。明らかに「鳥羽一郎効果」だった。終了後は鳥羽さんにお礼の電話をしてレース場を引き揚げた。

 津の隣は松阪市。街には松阪牛の店がいくつかある。津駅前の「松阪牛」の大きな幟がある店で一人焼き肉、“孤独のグルメ”で津の夜となった。

 (峯田淳)