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ボートレースからつ(前編) 「旅打ち」には最適。 唐津城に虹の松原、呼子のイカに唐津焼

市民の公共の場でもあるBOATRACEからつ

レース場まで遠いのだが、売り上げは全国で9位

ボートレースからつ 

 佐賀県のからつボートは福岡方面から出かけると、博多からはJR筑肥線などを利用して1時間半、都市高速を走るバスを利用してもそれくらいかかる。また、佐賀・鳥栖方面から電車を利用すると、佐賀駅からでも1時間を超えるから、やはり九州の中心地からは遠いレース場といえる。

 しかし、遠方から出かけて旅打ち気分を味わうなら、真っ先にオススメしたいレース場だ。

 海岸沿いにそそり立つ唐津城はモダンで、唐津城から見る虹の松原がとても美麗。海岸を走り、虹の松原に迷い込むと、数えきれない松の大木に圧倒され、そこには別世界が広がっていた。食べ物は呼子町の名物、イカがある。景観と食がコンパクトにまとまっている。

 さらにお土産なら唐津焼がある。たどり着いた先に理想郷があるようなイメージだ。

 からつボートは基本はモーニング開催が行われている。1Rの発売締め切り時間は開催日によって変動するが、大体8時40分前後。朝から艇のモーター音がうなりを上げる。

 また、地方都市のボートレース場だから、あまり人気はないのだろうと思ったら大間違いで、全国24場の2022年の売り上げランキングでは997億円で9位。トップテンに位置している。


唐津城は1600年代初頭に築城された

こんなに施設のあるレース場は珍しい

 レース場は、大きなコンサートホールか、東京の国立劇場のような壮大な建造物だった。しかも、ボートレースの施設なのに、市民の公共の場として多目的に利用されている。

 1階はコミュニティーエリア。エントランスを入ると正面に「BOAT KIDS PARK Mooovi(モーヴィ)」があり、左手には全長40メートルのビッグなボルダリング施設、音楽スタジオやキッチンスタジオ、さらには文化教室などを開くイベントホールもある。

 出かけたのは2023年10月29日。イベント会場で市内の小学生が参加して「パルクール鬼ごっこボートレースからつカップ2023」が行われていた。

 そして1階右手は21時まで営業しているBOOK Cafe。ボートファンも一般の人も利用できる大きなフードコートがレイアウトされていた。

 ボートの観戦エリアは2階。エスカレーターを上がると大きなホールになっている。一般席は左側、右はテーブル、シングル、ペアの指定席、右奥はロイヤルルームになっている。一般席は3席続きの座りやすい椅子だし、テーブル席は予想紙を置くのに便利だ。価格も1人200円とリーズナブルな設定になっている。

 施設の紹介だけでこんなにあるボートレース場は唐津が一番だろう。

 この日は入場が2000円のロイヤルルームでの観戦となった。朝食セットは洋食とカレーの2種類。ランチはフードコートから和食か洋食が選べ、頼んだメニューを運んでもらうことができる。実に楽チン。しかも600円の補助券がついている。かなりお得なのだ。 =つづく

(峯田淳)