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コラム一覧へ戻る公開日
2024年03月12日
13:48
更新日
2024年03月12日
13:48
坂口智隆さん(上) 多くても6点で勝負。一発狙いの「夢見る舟券派」です

オリックス時代にボートレースと出会い、20年近いファン
オリックスとヤクルトで活躍した坂口智隆さん。走攻守三拍子そろった選手としてファンをうならせてきたが、大好きなボートレースでは“うなる”側に回っている!? どういうことか──たっぷりインタビューした。
ボートレースを始めたのはオリックス時代、20代の前半でしたね。もともとは競馬が好きだったんですけど、ボート好きのチームの先輩に尼崎や住之江に連れていかれていっぺんでボートに興味を持つようになりました。その後、今も現役で頑張っているレーサーの石川真二さんとたまたま知り合っていろいろな選手を紹介してもらったことでさらに熱が入ったんです。それからずっとですから、何だかんだでもう20年近くやっていることになりますね。
レース場に行くといろいろな人がいて面白いですよ。いつだったか展示航走の時にずっと目をつぶって耳を傾けているおじいさんがいたんです。何をしているんだろうと思って声をかけてみたら「エンジンの音を聞いているんだ。調子の良し悪しが一発で分かる」っていうんですよ。聞いたらもう40年以上ボートをやっているというベテランのおじいさん。うわー、この人、もしかしたら達人かもしれないと思って、おじいさんの言う通りの舟券を買いましたよ。結果ですか? 見事に外れでした(笑)。
レース場は尼崎や住之江以外にも宮島や徳山などにも遠征しました。でも、僕はレース場よりもボートピア、今は正式にはボートレースチケットショップっていうみたいですけど、そこのカラオケボックスのような個室で気の合うボート仲間たちとワイワイ言いながら楽しむのが大好きで、オリックス時代は新開地のボートピアによく行きましたね。ここは食事もおいしくて居心地最高。チャンスがあればまた遊びに行きたいですね。
僕の舟券の買い方は知り合いの選手が出ている時はその人から買う応援舟券がまずひとつ。あと本線はそれぞれのレース場ごとにインが強いとか、アウトのマクリが決まりやすいとか特徴があるので、それを踏まえて穴目を押さえるという作戦ですね。点数は少なめに自分の中では多くて6点が理想です。絞りに絞って4点で当たれば自分でもしっかり見えてたなと自画自賛しちゃいます。いずれにしても10倍を切っている目は買わないので、一発狙いの「夢見る舟券派」ですね。
背番号の④②は買いません。来ないから
SGとかの大きいレース、女子戦の優勝戦は自分の本線の6点にプラスしてありそうな高配当を押さえておきます。そこはお遊びですね。考え出すとあれもこれもとキリがないですよ。
でも、10点になると多い感じがしますね。競馬だったら20点、30点と平気で買ってしまうのに、ボートは3連単を全部買っても120通りじゃないですか。そうなると20点も30点も買えないなあと思っちゃうんですね。
それとよく聞かれますが、オリックス時代は1桁の背番号でしたけどヤクルト時代は42番。じゃあ④②を買うかっていうと、ボートで④②ってなかなかないんですよね。もし来ればたしかに配当は大きいかもしれないけど、可能性は低いし④②を買い出すとキリがないので基本的に背番号買いはしないですね。
=つづく
(清水一利)
▼さかぐち・ともたか 1984年7月7日、兵庫県神戸市生まれ。神戸国際大付高時代は投手として活躍し、2年春に同校を初の甲子園出場に導いた。2002年のドラフト1巡目で近鉄に入団。高卒1年目一軍出場を果たすと、その後はオリックス、ヤクルトでも主力として活躍。22年に現役引退。プロ20年間で通算1526安打、打率.278、38本塁打、418打点。現在は野球解説者。