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女子王国 福岡シリーズ⑥ 24年ぶり双子女子レーサーのウリは天然トーク

妹の彩香選手 ©boatrace

師匠から「あの子、変わってる。アホかも」のお墨付き!?

 相変わらず女子レーサーが熱い視線を浴びているが、福岡支部にはユニークでかわいい双子姉妹がいる。中尾彩香(126期・22歳)と中尾優香(128期・22歳)。「中尾ワールド」といわれる天然丸出しのしぐさやトークでファンが急増中なのだ。


 ボートレース界には姉妹や兄弟のレーサーは数多くいるが、双子の女子レーサーは非常に珍しい。池田明美(20年9月引退)・浩美(静岡・47歳)以来約24年ぶりとなる。

 沖縄県出身の彩香と優香は小学校から高校(県立陽明高校)まで一緒。部活もバレーボールと同じ道を歩んできた。

 先にボートレーサーの門をたたいたのは妹の彩香。中学の時に沖縄で実施されたボートレーサーのセミナーに母に連れられて参加。ボートレースアンバサダーの植木通彦と女子レーサーの竹井奈美(104期・福岡支部)に出会った。

 この時に「自分もできるんじゃないか」と思い、高校2年の時に126期を受験し一発で合格。

 2020年3月に選手登録し、5月の若松でデビュー。1年後の5月22日の徳山7Rでうれしい水神祭(プロ初勝利)を飾った。

 選手になってからいろいろなメディアに登場。そこで天然ぶりが露呈した。師匠の川野芽唯からも「あの子は変わっている。アホかも」なんて言葉が出るが、笑顔で見つめる姿は、かわいがっている証拠だ。

 

姉の優香選手 ©boatrace

姉の優香も個性たっぷりの人気者。〝幻の初勝利〟が教訓に

 姉の優香も個性たっぷり。マジックや腹話術などで笑わせる人気者だ。

 妹の彩香がボートレーサーになったことが刺激となり同じ道を選択。高校3年の時に2度目の受験(128期)で合格した。

 21年3月にボートレース養成所を卒業。6月24日の徳山でデビューし、初勝利は22年9月30日の蒲郡第1Rだった。

 実は、半年前の3月5日の戸田第7Rで九分九厘勝利を手中にしていた。ところが、2周回先頭を走っていたものの、最終1Mで大きく膨らみ、2番手にいた生田波美音に並ばれ最終ターンで落水。この悔しさと教訓を生かしての初勝利だけに喜びもひとしおだ。

 ここまで師匠は持たず、同支部の塩田北斗のグループに参加し練習を重ねている。妹とは違う環境を選び、現在は1人暮らしだ。

 ともにB2は脱し現在はB1級だが、勝率は2点台。しかし今期(昨年11月~)は彩香がFの足かせはあるものの3・23。優香は今期82走し1着3本、2着6本、3着10本と上位着は増えている。ただ6着31本が響き勝率は3・09と思ったほど伸ばせていない。

 A級までの道のりは長そうだが、頼れる先輩や練習できるレース場も多いという好環境に恵まれ、着実に地力アップ。今後の活躍いかんで、注目の的になることが確実な双子姉妹だけに、今からマークしておきたい。

 4月は彩香が多摩川(1~6日)と若松(16~21日)。優香は福岡(13~18日)と若松(25~30日)に出走する。