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2024年05月31日
16:21
更新日
2024年05月31日
16:21
守屋美穂 ファン悲鳴 1年間もビッグレースで見られない

〝ツヨカワの女王〟試練
女子戦が人気沸騰中のボートレース。強さにかわいさが加わったツヨカワ女子レーサーの中で断トツの存在が守屋美穂(35歳、101期・岡山)だ。すでに今年4Vをマークし順風満帆だったが、好事魔多し……。GⅠ準優のフライング(F)に加え、SGでも準優で痛恨のF。SGは1年間、GⅠとGⅡも1年間除外。ビッグレースでしばらくその雄姿が見られなくなってしまった。試練が続く“ツヨカワ女王”の素顔に迫る。
●重量挙げの女子高校生チャンピオン
岡山県立倉敷商業高校在学中は、重量挙げ48キロ級の選手として活躍。2006年の全国高校女子ウエートリフティング競技選手権大会では優勝を飾っている。
高校を卒業後、ボートレーサーをめざし、養成所に101期生として入所。卒業記念レース(07年9月21日)では優勝戦3着と好走した。
同年の11月20日尼崎でデビュー。初勝利は早くて22走目の12月29日のびわこ第7R。大外からトップスタートを決めて差し抜けた。
3期でB2を卒業し、13年前期にはA1に昇級。6期連続A1を続け、13年7月に同支部の山口達也との結婚を発表。その後、出産や産休を経て16年4月の浜名湖で復帰した。
●産休明け後、わずか1年でA1復帰
女子は産休期間に入ると実戦を長く離脱するため、A1に戻るのは容易ではないが、守屋は復帰4節目(16年6月)の児島で優出3着。
同年8月の下関で優勝と潜在能力の高さを証明。わずか1年でA1に返り咲いた。
18年には芦屋GⅡレディースチャレンジCを制し、翌年には同じ芦屋で男子相手にGⅡMB大賞、22年には桐生第6回レディースオールスターを制した。
20年5月に離婚を告白。プライベートでは大きな変化もあったが、19年前期から現在まで11期連続A1を続ける。
今年に入ってからも多摩川(1月)と児島(2月)で優勝。2月下旬のびわこGⅡ第8回レディースオールスターでは優出3着。続く常滑でVを飾り、丸亀も優出3着。順風満帆かに見えたが、思わぬ落とし穴が待っていた。
4月8日の児島GⅠ72周年準優でF。このペナルティーでF休み(7月1日から30日間)が明けてから半年間GⅠとGⅡは除外という厳しい処分を受けた。そのため8月の福岡第38回レディースチャンピオンに加え、12月の蒲郡第13回クイーンズクライマックスの出場権利も失った。
それでも落ち込むことなく、スタートも臆することなく、5月の宮島第9回レディースオールスターでは圧勝V。
今年の優勝数を4に伸ばしたが、再び悪夢が襲った。
5月25日の多摩川SG第51回オールスターの準優でまたもやF。
F休みは8月30日まで(60日間)延びて、SGは来年5月のオールスターまで1年間走れなくなり、GⅠ・GⅡの除外もさらに半年追加と訂正された。
この試練を乗り越えることができるか。復帰する9月からのレースに注目したい。