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ビギナーのエンジョイボート挑戦記⑳ 教えに従って、まずは女子戦に初チャレンジ

平和島の「金ちゃん」の教えがよみがえった

「舟券のコツは選手を覚えることだよ」

 テレボートに加入してからというもの、ちょこちょこと舟券を買っては負ける日々を送っている。

 おかしい、なぜだ?(いや、単に僕が下手くそなだけなんだけど……)

 振り返るとボートレースは①が50%くらい勝つというデータがあるものだから、とりあえず①を買っておけば当たるだろう、と考えなしに漫然と買っているのがダメなのかも。ならば、どうしたらいいんだ?

「舟券のコツ? そりゃあオマエ、選手を覚えることだよ!」

 悩める僕の頭の中に、平和島の名物予想屋・金ちゃんから聞いた言葉が稲妻のように走った。モーターとか水面とか、何か特徴的な攻略法があるのかと思っていたけど、やはり基本はコレ。

 ボートレースに限らずどんなスポーツでも選手を知ってこそ、その競技を深く理解でき、面白さも増すというもの。僕は今まで選手を数字としてしか見ていなかったのだ。反省……。

 といって、老化著しい僕の記憶力では現役レーサー1600人も覚えられるわけがない。だが、金ちゃんはさらなるヒントを残してくれていた。

「まずは女子選手から始めな。260人だから簡単だろ?」

 確かに、男子より女子の方が何となく覚えられそうな気がする。それは中年おじさんのスケベ心もあるのは否定しないが、やはり男子優勢の中で女子レーサーが快走すればそれだけ印象に残る。

狙ったのは津オールレディース、川井萌選手

 ヨシッ、ならば女子戦に初チャレンジだ。というわけで7月31日、津オールレディース最終日。狙うのは10R5号艇の川井萌選手だ。

 川井選手といえば、当連載の5月多摩川編で声を張り上げて応援した選手。あのガッツを覚えているどころか、もう思い入れさえある。しかもシリーズ4勝と好調、枠番は不利だがここでも一発やってくれると期待を込めて①②⑤の3連単BOXで応援だ。

 レースは好スタートから1マークでぽっかり開いた①と②の間を鋭く突き抜ける川井選手のマクリ差し!

「萌ちゃん!!」

 5月多摩川に続いてまた絶叫。だけど喜んだのも一瞬、⑤①③の決着となり③は持ってない! ぐぬぬ……。81倍の高配当をあと一歩で逃してしまった。でも選手を知り、思い入れを込めながら買う舟券はひと味もふた味も違う。金ちゃんが言っていたのはこういうことか。しかも高配当に近づけたことで、また僕の舟券道に新たな光が見えてきたぞ! =つづく

 (森永淳洋)