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演歌歌手 浜博也さん② 女子戦が大好きなのは逆転また逆転があるから

レジェンド鵜飼菜穂子は峰竜太くらい強かった

 演歌歌手の浜博也さんが好きなのが女子戦。同学年の日高逸子らが活躍する姿を見て以来の大の女子戦ファン。その理由、魅力とは――。

 ボートレースはほとんどは1周1マークで順位が決まるでしょ。

 男子とか、SGなどのビッグレースはとくに。でも、女子戦は違います。1周1マークを回っても、全然安心できない。2マークを回ってちょっと安心、それでも逆転する時がある。だから面白いんです。

 だいたいボートレースはインの①から買うのが基本というけど、それじゃつまらないじゃないですか。男子の場合はインが逃げたら1、2着は①②とか①③で決まりだろうけど、女子はそうならず、逆転また逆転があるのが魅力です。

 僕がボートを始めた頃は同い年の日高逸子がデビューして話題だったけど、当時強かったのは4年前に61歳で引退したレジェンドの鵜飼菜穂子です。今なら男子の峰竜太くらい、本当に強かったですよ。

 鵜飼から買ってボロ負けした苦い経験もあります。三十数年前です。レースの前日、群馬で土建関係の営業の仕事があって出かけました。まだ景気がいい頃ですから、ギャラの他のチップやおひねりがすごかった。それを持って翌日、多摩川に行きました。

 女子戦は鵜飼の他に海野ゆかり、岸恵子らが乗っていたのかな。その時は朝から行ってずっと負けっぱなし。一目2000円を20点、4万円くらい買い続けた。いくらなんでも、全部は負けないだろうと思って出かけたんですけどね。

 最後、鵜飼が出るレースは有り金勝負です。鵜飼はカドの4コースだったと思う。その頃の鵜飼はコース不問です。インじゃなくても勝つと祈る気持ちで舟券を買ったけど、見事に飛んだ。五十数万円持っていって、帰る時に財布に残っていたのはたった2万円。スッカラカンです。

本当に強かった鵜飼菜穂子選手

渡邉優美や守屋美穂は不思議な選手

 女子戦は面白いから今でも買います。僕のスマホには女子のお気に入りの選手が何人も登録されています。好きなのは寺田千恵、平山智加、遠藤エミ、平高奈菜、田口節子、富樫麗加、高田ひかる、横西奏恵と娘の山崎小葉音。かわいさでは實森美祐、浜田亜理沙が抜けてますね。

 ちなみに、田口は全場優勝を成し遂げ、遠藤は女子で初めて一昨年SGを優勝しました。横西も強かったですよ。小葉音は横西と本栖チャンプの佐々木和伸の娘ですが、横西は離婚してレジェンドの山崎智也と再婚。小葉音は山崎智也の養子です(小葉音は昨年、123期の前田滉と結婚)。

 基本的に舟券は強い選手の名前で買います。

 渡邉優美、長嶋万記らランクが上の選手とか。

 ただし、渡辺はインの時に負けるんです。インで鉄板だろうと思って厚く買ったら、簡単に負けちゃったなんてことはしょっちゅう。

 ところが、3、4コースに入った時にすごい勝ち方をすることがあるからボートは難しいです。インになった時は買わず、アウトの時だけ買うとか、いろいろ考えながら買います。長嶋にはこれまで何度も裏切られたな(笑)。

 なぜここで勝負するのかと不思議になる選手もいますよね。

 渡辺がそうだけど、守屋美穂とか、ここで勝負してフライングしなくてもいいという時に、チャレンジする。あれは見ている方からすると不思議です。

 チルト(エンジンの角度)を3にハネてマクる選手といえば、男子は菅章哉だけど、女子は堀之内紀代子です。ただ、3にハネた堀之内がアウトからマクリを決めるのは4回に1回くらい。そのつもりで狙わないとダメですね。 =つづく

(聞き手=峯田淳)


▽はま・ひろや 1962年、山形県生まれ。82 年「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」3代目ボーカルとしてデビュー、94 年からソロ活動。今年8月に新曲「ヒトリヨガリ」をリリース。