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ボートレースライター 三吉功明さん④ 年間1万レースは舟券を買っています

実際に勝負しないと学びがないから

 多くの信者ともいえるボートファンに支持されている「愛券家」のボートレースライター三吉功明さん。最終回の今回は三吉さんの今後を聞いてみた。


 前回3000円が150万円になったことをお話ししました。こんな話をすると何だか僕が舟券ですごく儲かっていて自慢しているかのように思った読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、事実は全くの逆。三十数年これだけ一生懸命研究してボートレースに取り組んできているというのに、年間トータルでプラスになったのはたったの3回しかないんですよ。それは何しろ僕はたくさん買っていますから。おそらく年間で1万レースは買っているでしょうね。全国のボートレース場24場で年間5万1000レースぐらいやっているはずなんですけど、そのうちの5分の1を買っているというのは狂気の沙汰ですよ。

 では、何でそんなに買っているのかといったら知識を得たいから。これでも一応、人さまの前に出て予想をしたりボートレースのことを語ったりしているわけですから、選手のことやレースのことを知らなかったら話になりません。それじゃあ、賭けないで見てるだけでいいじゃんって話になるんですけど、舟券を買って見ていないと覚えないんですよ。だから、これからも死ぬまで毎日のように舟券を買っていくんでしょうね。僕には他に趣味とかってないし、ボートが仕事であり、なおかつプライベートでも舟券を買っていれば楽しいのでそれはそれでいいんですけどね。

仲間とワイワイ観戦するのが楽しい

年間プラスは3回だけ。大赤字です。でも若い仲間もできて楽しいし大満足

 もう1つ、これは僕にとって意外な発見でもありましたが、50歳を過ぎてからフリーになって、思いがけなく出演者としていろいろなYouTubeに呼ばれるようになって以来友だちが増えたんですよ。この年になって友だち、それも10代や20代の友だちが増えるなんてなかなかないことじゃないですか。そんな若い子たちと舟券を買ってあーでもない、こーでもないといいながらワイワイやっているとすごく楽しい。だから、これからボートレースを始めようという人はできるだけ仲間をつくって一緒にやったほうがいいですよ。どっちみち舟券は外れるものなんだから、外れた時に何かいえる仲間がいるとまたそれが楽しかったりするって話ですよ。

 現状に関しては楽しくてもう全然満足してるんだけど、やっぱりこういう仕事してるから多くの人にボートレースは楽しいっていうことを伝えたいし、いろいろな楽しみ方があるっていうことを教えたいんですよね。あとは僕のことを慕ってくれる人とかいたら、僕の人生は幸せだなって思いますよ。

 最後に一応まだ諦めてないのは年間プラス。そのための攻略法というか、必勝法はないのかと日々探っているんだけどなかなか届かないですね。そして、究極の目標は生涯プラスですね。もうマイナス何億円になっているのかは分かりませんが……。

 =おわり

 (聞き手=清水一利)


▼みよし・こうめい 1972年、東京生まれ。スポーツニッポン新聞社勤務、マクール副編集長を経て現在はフリーのボートライター。長年の研究から編み出した独自のボートレース必勝法は多くのファンに支持されている。